こうやって見ると手妻は面白い~金輪~
だいぶ道具も傷んできたな~
って事で本日は朝からずっと道具の整備をしてました。
そんな中からこれを・・・
前回の記事で「連理」について書きましたが、今回はこのリングについてです。
とても有名なので皆さん一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
中には「知ってる~」、終いには「持ってる~」という方も・・・
西洋ではリンキングリングという名前ですが、手妻にもあります。
「放下筌(ほうかせん)」(宝暦14年(1764年))という手妻の伝授本に「金輪の曲(かなわのきょく)」として書かれています。
西洋のものとの大きな違いは繋げたリングで様々形を作ること。
手妻の金輪は「見立て」の芸なのです。
(月に叢雲(むらくも)がかかっている様子)
ちなみに古典の形を残しつつ、今もなお金輪の曲を演じているのは藤山流のみです。
実は貴重な芸を継承させていただいておりますw
しかもただ形を似せるのではなく、作った造形物で演者が空間を表現します。
例えば藤山流の金輪の曲では、お終いに「灯篭(とうろう)」を作ります。
すると演者は娘を演じます。
夜桜見物を楽しむ娘が灯篭を持ってうろうろ。
そして後ろから娘を呼ぶ男性の声が・・・
こんな情景を表現します。
だから、ただ形が作れればいいのではなく、踊りの要素や表情など色々出来なければいけないのです。
どんな形が出来てどんな表現をするのか。
こんなところに目を向けると有名なリングのマジックも全く違うものに見えるのではないでしょうか。
・・・・・・
とはいっても繋がったり外れたりするところの妙技も面白いんですよ!不思議なんですよ!!!
2015.01.16 | コメント(2) | トラックバック(0) | マジック
